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2022年6月2日(木)

Pairing Eventレポート

2022年5月29日、南雲主于三さんが手がける「カカオ」をテーマにしたバー、memento moriでお酒とチョコレートのペアリング会を行いました。Spring/Summer Collection 2022全6種に、10種類のお酒をペアリングしていただきました。

Spring/Summer Collection 2022
Chocolate with Spirits & Cocktail Pairing Event

Menu

1st
Batch NO.66 ×

・THEOBROMA VER.3(カカオを漬け込んだウォッカにポートワインなどをブレンドしたカクテル)
・NEW GROVE SHERRY CASK【終売】(モーリシャス島のラム)

合わせるお酒によってチョコレートの余韻が変わる不思議なペアリングでスタートしました。お酒単体だと感じたとがった酸が、チョコレートと合わせるとまろやかになり、ペアリングによってお互いの良さを引き立てあう、そんな感じでした。一方のラムとの相性は、「エビ」や「ムール貝」のようなチョコレートにもラムにもないフレーバーが現れ、異なるチョコレートを食べているのかとおもうほど。面白かったです。

2nd
Batch NO. 67 ×
・Coffee & Passion Fruit(スペシャリティコーヒーにペドロ・ヒメネスやラムなどをブレンドしたカクテル)
・DIPROMATICO AMBASSADOR(ベネズエラの最高級ラム)

カクテルとの相性は、後口の丸っとまとまる感じが心地よく、チョコレートがこしあんのような優しい印象に。ラムとのペアリングは、「20年以上熟成されたキャラメル香との相性がいい」と南雲さん。手ごろな価格のラムでも合わせてくださいましたが、「ガチャガチャする」とのこと。実際に飲んでみて、このペアリングが最も感動しました。DIPROMATICO AMBASSADORは、現在、当店カフェでもお飲みいただけます。

3rd
Batch NO.68 ×
・CACAO CAMPARI(カカオニブを漬け込んだカンパリ)
・NEW GROVE MOSCATE FINISH(モーリシャス島のラム)

カンパリとの相性は、もはやボンボンショコラのよう。自宅でも試せそうなので、この夏のお楽しみにしようと思います。ラムとの相性は、チョコレートのコクが引き立つ印象に感動。これもまた、同じチョコレートとは思えない究極のペアリングでした。

4th
Batch NO.69 ×
・BUSH MILLS 21Y(北アイルランドのアイリッシュウイスキー)

チョコレートと合わせたことによって出てくる「ランシオ香」が素晴らしかった。ランシオ香とは、熟成が進むにつれて出てくる長熟コニャック特有の香りのこと。南雲さん曰く、「(ウイスキーも)20年を超えるとフルーティになる」とのこと。トロピカルフルーツやマッシュルームといった複雑な味わいに変化する見事なマリアージュでした。

5th
Seasonal Tablet ×
・Frazier(甘口ワインのラタフィアに薔薇やフルーツの廃材、カカオニブを漬け込んだお酒)
・The Newton Spirits CACAO nanairo2(私たちの工房でローストしたバリ島産カカオニブで蒸留したオリジナルカカオジン)

カクテルとの相性は、フルーティで贅沢な文句なしのペアリングでした。苺のフレーバーが口の中に広がりデセールを頂いているかのような満足感。オリジナルカカオジンは、甘さを感じつつ厚みのある複雑なフレーバーがチョコレートと混ざり合い、52度というアルコール度数を感じさせない心地よさが印象的でした。

オリジナルカカオジンは、当店のカフェでもお飲みいただけます。

6th
WHITE CHOCOLATE ×

・CACAO ALEXANDER(珈琲、カカオパルプ、カカオコニャック、ウォッカを使用したデザートカクテル)

ホワイトチョコレートが一番難しかったという南雲さん。このカクテルとの相性は、ホワイトチョコレートのくちどけの速さが決めてとのこと。確かに野性味のあるホワイトチョコレートがまるでカクテルの一部のようにうまく溶け合い、唯一無二の味わいに。最後まで酔わずに頂けたのも、南雲さんの綿密な分量計算と、ゲストへの細やかな心遣いなのかと…。

CACAO TEA

最後に当店のカカオティを楽しんでいただき、終了となりました。

 

新店舗オープンの忙しい中、誠実に取り組んでくださった南雲さんとスタッフの皆様、そして、マニアックな内容で会場を楽しませてくださった司会の山本さんに心から尊敬と感謝の気持ちでいっぱいです。

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